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ブログ

MOMENT 菊池先生よりコメントを頂戴しました。

2019年9月1日  お知らせ, イベント 


皆様、こんにちは。今年も早いものでもう9月になりました。

京都では朝晩に涼しい風が吹いて、秋の気配を感じるようになってきました。

さて、16日より個展を開催されます菊池先生から

今回の展示会について、コメントを頂きましたのでこちらで紹介させて頂きます。

 

『今回の作品は、私がニューヨークで制作した作品です。

長く友禅染の着物や様々な染技法の額装作品を制作して来ましたが、

染に関しては、より薄くて頼りないものへ染めたいという気持ち、また展示形態に関しては、

布の柔らかさ、またやはり頼りなさを残すために、縫ったりピンと張ったりすることを

控えています。布を重ねて立体的な、ホログラムのような効果を期待しています。

重ねられた布は一枚目が現在、その後ろは過去を表し、

未来は見ている人が立っているその場所から始まります。

布や綿の彫刻は、水に溶ける糊を使っていますので、水の中にいれると形は無くなり、

もとの布や綿に戻ります。生きていることの頼りなさ、しかしながら確かさを求め、

様々な欲望を実現するために奔走する人間の性としばし立ち止まって向き合い、

今この瞬間を生きることの大切さを感じていただけたらと思っています。』

 

展示予定の作品を、小さな写真ですが紹介いたします。

展示会は入場無料でございますので、皆様ぜひお越しくださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

AOMI KIKUCHI

ステートメント

私は作品を一貫して、私のアーティストステートメントである仏陀の哲学、この世の無常、無我を理解して受け入れることでこの瞬間を生きることの大切さを学ぶと共に、煩悩から来る苦しみから逃れられるというメッセージを込めて制作している。ニューヨークに住んでからは25年以上学びつつ制作してきた日本の伝統工芸を代表する友禅染め、その他の染技法を、極薄シルクオーガンジーやシルクガーゼの三枚重ねに染めて間隔をあけて展示するインスタレーション、さらにシルクガーゼや綿花を使った彫刻や、布からほぐれた糸や生糸で作った蜘蛛の巣、溶ける糊を使って書いた文字で作ったタピストリー、線香で布を焼いた作品など、はかなさ、もろさを表現することで、この世の無常、無我を見る人が感じられるような作品を手がけている。

 

My artwork is consistently made with a message that understanding and accepting impermanence and insubstantiality of this world can liberate us from suffering and lead us to live a mindful life. After moving to New York, my long embraced skills and materials: over 25 years’ experience of traditional Yuzen Kimono Dye using silk fabric for kimono shifted to new mode of depiction. For instance, an installation of three layered extremely thin silk organza or silk gauze being dyed and hanging at intervals, sculptures using silk gauze, cotton flower, and spiders web with unwoven or raw silk thread. I also applied a large tapestry assembled Chinese characters drawn with water soluble glue and Sumi Ink. Even kimono making, I tried a new approach, which I burned silk organza with incense and made openwork textiles for Japanese wedding ceremony kimonos. All those artistic practice are intended to depict ephemerality and fragility, which viewers can feel fleeting and vulnerability of our life and aware of the importance of this moment.

 


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